2026/09/27

救いとは何か - 森岡正博/山折哲雄 - 電子書籍・無料漫画ならブックライブ

救いとは何か - 森岡正博/山折哲雄 - 電子書籍・無料漫画ならブックライブ






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救いとは何か のユーザーレビュー
4.3Rated 4.3 stars out of 5

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『救いとは何か』目次

第1章 「殺すな」の思想を問う(ある少年の問い
「殺すな」の思想と近代 ほか)
第2章 魂、そして死について(「一人」という問題
親鸞の「一人」 ほか)
第3章 限りある命をどう生きるか(命のイメージ
手を合わせる理由 ほか)
第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」(宮澤賢治の幸福論
「なめとこ山の熊」の二つの死 ほか)
第5章 救いとは何か(「人は死んでも消えてしまわない」
天地万物に命が宿る ほか)

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救いとは何か、にまつわる対談。宗教学者でもある山折さんに対し、宗教的な言葉を用いず、哲学的に語ろうと苦心する森岡さんの、ぎこちないながらも必死に言葉を探そうとする姿には感銘を受けた。
議論の内容も、結論がはっきりと出るようなものばかりではないが、倫理を育むのは結論ではなくむしろ過程だろうし、それでいいと思う。

最終的に森岡さんは「命を大切にしようがしまいが、命自体が尊い」という境地に至り、いつかそのことを哲学の言葉で、論理によって説明できるようになればいいと話す。
そうなればいいと僕も思うし、僕は僕の言葉でそれを見つけたいとも思った。

議論の途中、まさにこのことと対称的な森岡さんの言葉として、
「ある人に対して、(中略)「自分なんて、生まれてこなければよかった」と思わせるように仕向ける。それこそ極悪ではないか」
というものがあったが、これには心底同意する。殺人よりも何よりも、それこそが悪だ。

けれど、たとえそんな人間でさえも生きているということは尊いものなのだ。そんな人間でさえも、すでに救われている。そんなことを、どうにか納得して生きていくことができるのかどうか、自信はないけれど、考えてみることは吝かじゃない。


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2017年08月27日
Posted by ブクログ

宗教では救われない私たち。では生きる救いとは何か。真摯な語り合い。「誕生肯定」という言葉に涙した。大切な本に出会えた。


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2013年05月29日
Posted by ブクログ

宗教学者と哲学者という異質な組み合わせの対談。

「救いとは何か」のタイトルよりも、生死について……そこに関わってくる「魂」をどう捉えるかという部分の方が深く語られている。

花が供えられていた時に、なんとなく手を合わせたくなる気持ち。
それがなぜなのか、そこにあるのが何なのか分からないという感覚。

批判的というより、神や仏という感覚がわからないという立場で問い掛ける森岡氏側から私はこの本を読めた。

元々宗教的な部分を期待して購入した本書だが、今生きている中で目を逸らしてはいけない部分を、柔らかく提示されてしまったような気がする。

様々な文学作品や映画に触れて砕かれている為、読みやすい。


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2012年03月20日
Posted by ブクログ

ネタバレ
P25
宗教を全面に打ち出せない現代社会の中で、「生きる意味」をどこに見出せばいいのか、「人を殺してはいけない理由」をどう説明すればいいのか。この対談では、こうした難問中の難問に、神や仏に頼らずに、どこまで追っていけるかを考えたいと思います。

目次
はじめに

第1章 「殺すな」の思想を問う
ある少年の問い/「殺すな」の思想と近代/「三種還元の方法」の限界/誰もが加害者でもある/少年の問いにどう答えるか/「比較地獄」の時代/「無常」の三原則/ロゴスの力

第2章 魂、そして死について
「一人」という問題/親鸞の「一人」/デカルトのコギト論/ヨーロッパ的人間観との違い/集団主義による「いじめ」/鎮魂について/「信ずる宗教」と「感ずる宗教」/「心」をめぐる探究の系譜/浄土と無常/宮沢賢治の信仰心/「写真葬」と化した現代の葬儀/死のイメージ・トレーニング/無神論について/死んだらどうなるのか?/理想の死に方

第3章 限りある命をどう生きるか
命のイメージ/手を合わせる理由/限りある命をどう生きるか/「誕生肯定」と「消滅肯定」/絶望と欲望からの解放/命をめぐるアメリカでの論争/ハンス・ヨナスの思想/悪の問題/菊池寛の小説と赦し

第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」
宮沢賢治の幸福論/「なめとこ山の熊」の二つの死/赦しとしての死/「やまなし」に描かれた二つの世界/『銀河鉄道の夜』の思想/若い世代の生きるキツさ/二つの手立て/すべての魂に誕生肯定はあり得るか

第5章 救いとは何か
「人は死んでも消えてしまわない」/天地万物に命が宿る/「命を大切に」という標語/「ハーバード白熱教室」の欺瞞/功利主義的哲学への批判/「サバイバル戦略」と「無常戦略」/命の生まれ変わり/原発事故をどう受け止めるか/救いの最終的な根拠とは?

おわりに
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From Japan

ソコツ
4.0 out of 5 stars 宗教学×生命学
Reviewed in Japan on March 23, 2012
Format: PaperbackVerified Purchase
人間はどうしたら本当に幸せでありえるのか、世界や自分の人生を肯定できるのか、そこでは目に見えないものの存在や力はどのように関与しているのか、といった主題をめぐり、日本仏教的な信仰を尊重する宗教学者の山折氏と、あくまでも非宗教的(反宗教的ではなく)な哲学の思考にこだわる生命学者の森岡氏が率直に語りあった本である。
対話の論点は多岐にわたり、ひとつひとつは中途半端な印象もあるが、ひたすら興味深かったのは、両者がかなり近しい宗教的な感性を抱きながらも、山折氏がそれを「信仰」「神」「仏」「浄土」といった狭義の宗教の言葉で表現していくのに対し、森岡氏は自分の抱いている感覚に対してそうした語彙をあてはめることには納得ができず、もっと実感のできるナマの言葉で語ることに賢明である、その対比であった。
おそらく森岡氏のスタンスのほうがより現代的なのだろうと思うが、しかしその根柢で両者が共有している言語以前の身体感覚が明らかにほぼ同じであり、一方で山折氏の宗教語りを森岡氏が巧みに引き取って素の言葉で脱構築すれば、他方で森岡氏の実存的な人間論を山折氏がすぐさま宗教史的な知見にそって翻訳していくその様に、今日における「宗教」とは果たしてなんだろか、と思考を刺激されまくった。
宗教に共感できるけど、宗教に入ることのできない読者にこそ、是非ともすすめたい。
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ゆうさく
5.0 out of 5 stars 現代におけるいのちの意味と救いはいかにして
Reviewed in Japan on February 15, 2018
Format: Paperback
 この対談は面白い。どう面白いかというと、両者の宗教観は基本的なところで違っているのだけど、だからこそ読んでるほうも信仰や救いとはなにかとかということについて節々で考えさせられる。 
 私がいままでに両者の著書を読んだ印象だと、山折氏は硬派というか正統派な、もっといえば常識的な日本人の自然観や宗教観を持っているように思われる。対して森岡氏は、極度に合理化された近現代の暮らしのなかでいのちの意味と向き合い葛藤し、独自の生命観-それは彼が提唱している生命学(一言で言えば、自分のことを棚上げにせずにいのちと向き合う学問といえる)となった-を築いてきたように見受けられる。 
 
 そんな二人が、山折氏であれば聖地を巡った体験や、親鸞、宮沢賢治、その他映画作品などから日本人に引き継がれてるDNAのようなものの解説を試みる。森岡氏は、宗教者に憧れつつもそこに入れなかった者として哲学をしてきた感性から、ときに反論をしながら意見を交わえていく。 

 個人的には、よく生命倫理で持ち出される「トロッコ問題」(5人を殺すか、1人を殺すかというあれ)の問いの設定自体に対する疑問や、「命を大事にしましょう」と政府や先生などが口にすることの欺瞞への指摘に対してとても共感した。 
 ちょうどハンス・ヨナスの思想について気になっていたときにヨナスについて触れられたりしていて、読んだタイミングもあってこの本はとても面白かった。学術書のような本ではなくても、たまにこういう知識人や独自の分野を追求してきた人の対談などを読むと感化される。
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ケロです。
4.0 out of 5 stars 「生」について考えるヒント満載
Reviewed in Japan on December 21, 2012
Format: PaperbackVerified Purchase
全体的に、森岡さんが「生」に関する問題意識や自身の感覚(実存的な)のようなものを提示し続け、それに対し、山折先生が文献研究的に、「日本文化伝統の中では、それはこのように理解されてきた、解釈しうる」と答える、というような構造で、序文で森岡さんが書いてもいますが、ややかみ合っていないような印象です。森岡さんが、自分が肌で感じている問題提起をするのですが(例えば、“誕生肯定”の不可欠性という問題)、山折先生は仏典や古典文学に基づいて、その問題はこうだと解説してしまって、なんだか身も蓋もない…という印象になる議論もあります。
ただ、3・11後に行われたという最後の章の対談になって、山折先生の話も、ぐっと実感が入ってくるようなトーンに移行します。双方とも、自分の持っている「生」に対する感覚と問題意識が、よりシャープに言葉になって立ち上がってくる、という感じでしょうか。「救いとは何か」という問いに対し簡単な答えが書かれているわけではないですが、自分自身も「生」「生きていること」について、評論家的にではなく、自分を入れて、自分の問題として考える時に、参考として引っかかりとなるポイントが多く出てくると思います。
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鹿野苑
3.0 out of 5 stars 万人の救いから自分の救いを考える
Reviewed in Japan on February 21, 2021
Verified Purchase
 森岡氏の本を読んでみたかったのと、「救い」に関してどういうことがこの二人の間で対話されるのか興味が湧いた。
冒頭、森岡氏は「自分がうまく答えられなかった」というようなことを書いておられたが、そんなことはなかった。若干山折氏の問題とされるところがちょっと文献よりで話しの焦点が合ってない感じ。
東日本大震災後のところは打って変わってテンポの良い対談だと思う。

「殺してはいけない」という社会。死について。命とは。というテーマに対して哲学的、宗教的見地からの意見を戦わせる。かならずしも同意で終わらない。
たくさんの例示と、良かれ悪かれ様々な角度からの意見は自分に新しい視点を与えてくれる。とりわけ、宗教ではない立場で宗教的なところにアプローチする森岡氏のスタンスは読んでいて面白い。一点、山折氏の仏教の了解について疑問点があったので、広くオススメするかというとちょっとためらう。ので、★3.5というところ。
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ちひ
4.0 out of 5 stars 救いとは、何んであるのか。何んでないのか。
Reviewed in Japan on September 19, 2012
Format: Paperback
 旧来からの知り合いであるという両氏が、何十年かを経て、再び親しく、宗教的なもろもろについて語り合う本。
 山折氏は浄土真宗本願寺派の僧籍を持っているが、浄土を信じず、「救い」を自身の課題とせず、その内実を深く考察してもいないように感じられる。
 哲学者である森岡氏は、圧倒的なまでに広く深い水準で宗教的な「救い」を考察している。森岡氏にとって宗教的な救いは『宗教なき時代を生きるために』(法蔵館 一九九六年)の前から現在に至るまで、ずっと継続した課題になっているのだから、当然と言えば当然であると思う。
 「救いとは何か」がわからない宗教者と哲学者が、二人で、救いのまわりをぐるぐる回りながら考え、わからないと言って悩み、言葉を交わし、また考え、悩む。二人とも「魂」の実在を信じていないのに「鎮魂」の概念はよくわかる、それはなぜなのか? と言ってまた悩み、考察を深めていく。森岡氏の『生者と死者をつなぐ』にも通じる内容である。
 山折氏の物騒な「問い」に森岡氏が自身の感情と論理とを総動員してきちんと答えている・答えようとしている姿勢とその過程がすごく興味深い。「まえがき」では「まともな受け答えができていない」と謙遜しているが、そんなことはないと思う。森岡氏は「問われた」という、そのことによってたじたじになるような人ではなく、全身が哲学者なのである。これはまさに、自分を棚上げにしないところから真摯に考え行動していく「生命学」の営みそのものであると思う。こういう、何かが生まれつつある瞬間をそのまま読める類いの本というのは、なかなか読めるものではない。
 対し、問われた問いに答えた上で森岡氏がその問をそのまま山折氏に返すと、山折氏は、受け答えの言葉はまともなのだが、論理展開がまったくないまま「ぽっ」と答えてしまう。これはちょっと寂しかった。最後で本覚思想っぽくなってしまうのも淋しい。
 「救いとは何か」が明らかになることはついにないが、それでも・それだから、大変な本である。

(★★★★★ではなく★★★★☆なのは、山折氏の残念さによる。)
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スターライト
5.0 out of 5 stars 対談本
Reviewed in Japan on March 7, 2020
Format: PaperbackVerified Purchase
救い、つまりは生きる意味や人生についての森岡正博と山折哲雄の対談本です。
一神教や多神教、汎神論やアニミズムといった考えをもとに対談が進んでいきます、2人とも鋭い考察があり深い話をしていますね。
星4つか5つで迷いましたが、なかなか核心を射た議論をしていて腑に落ちたので、星5つ。
ただ、救いや生きる意味について明確な答えをまだ出せないでいるところは残念です。哲学的に言えば「超」難問ですよね。
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