2016/11/13

ヨコタ村上孝之 - Wikipedia

ヨコタ村上孝之 - Wikipedia

ヨコタ村上孝之

ヨコタ村上 孝之(ヨコタむらかみ たかゆき、1959年4月5日 - )は日本の比較文学者、ロシア語学者。大阪大学言語文化研究科言語文化国際関係論講座准教授。旧姓名は村上 孝之。自称Takman, Cool Dudeことカッチョマン孝之。

経歴[編集]

1978年六甲高等学校卒業。1982年東京大学教養学部教養学科ロシア分科卒業、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻修士課程入学1984年に修士課程修了。修士論文「ロマンティック・ラブの発見─二葉亭四迷の場合」で文学修士取得。博士課程に進学するが1988年博士課程単位取得退学、大阪大学言語文化部講師。
1990年9月から1992年9月まで日本学術研究会海外特別研究員として米国プリンストン大学比較文学科で研修。1994年、"Don Juan and Iro-otoko: On the Problematics of Comparative Literature"により プリンストン大学にてPh.D.(比較文学)を取得。同年から大阪大学言語文化部助教授、2007年同言語文化研究科准教授。
2007年、『色男の研究』によりサントリー学芸賞(風俗・社会部門)受賞。近代的な「恋愛」よりも、近世的な「色ごと」のほうが優れていると主張している。
ヨコタ村上という苗字は、日系アメリカ人女性ジェリー・ヨコタ(Gerry Yokota; 大阪大学言語文化研究科教授)と米国で結婚した際に創設した結合姓。日本に帰国してから家庭裁判所に申し立てを行い、正式の戸籍名をヨコタ村上と変更し、離婚後も使用している。
日本キリスト友会(クウェーカー教)の会員で、1999年から2009年には、モスクワの国際フレンド・センターの理事を務め、良心的兵役拒否者の支援をするなどの平和活動、孤児の支援などの福祉活動にも取り組んだ(モスクワ国際フレンド・センター「ニューズ」http://friendshousemoscow.org/?page_id=1259)。
2000年5月、当時大阪大学の院生だった女性が研究室でレイプされたとの申告を『週刊新潮』編集部に行い、『週刊新潮』は2008年11月17日号が"「研究室でレイプ」と告発された「阪大有名准教授」3度の結婚トラブル"と題して報道したため、ヨコタ村上は2009年4月19日、同誌に対し1200万円(うち訴訟費用200万円)の慰謝料と謝罪広告を求め、民事訴訟大阪地方裁判所に提起した。大阪大学の学内調査ではレイプの事実は確認されなかったが、「疑わしい状況をつくり出し、風紀を著しく害した」との理由により、2010年3月24日停職6ヶ月の懲戒処分を受けたことが公表された[1][2]。その後、ヨコタ村上は大阪大学に対しても民事訴訟を提起し、処分取り消しを求めていたが、2011年9月15日、大阪地裁はヨコタ村上に勝訴を言い渡した[3]。裁判の過程で、大阪大学言語文化研究科科長は尋問において、大学側は本件をレイプはおろかセクハラとも認定していないと明言している。にもかかわらず、その後、大学側が大阪高裁に控訴し、大阪大学の逆転勝訴となった。ヨコタ村上側は最高裁に上告したが、2013年1月31日付で却下され、これにより「停職6ヶ月」の処分が確定した。 新潮社(週刊新潮)との訴訟は、2012年1月、大阪地裁で「大学院生の意に反した性交渉があり、内容は真実」と認定されヨコタ村上が敗訴したが、大阪高裁に控訴。2012年7月27日には大阪高裁で、新潮社側がレイプの事実はないことを認め、下記の和解条項からも分かるように、ヨコタ村上側の事実上の勝訴となる和解が成立した[4]。和解条項の全文を挙げる。
1.被控訴人らは、控訴人に対し、本件記事の見出しに使われた「レイプ」が強姦の意味に理解されていることを認め、この点での事実はなかったことを認める。
2.被控訴人らは、控訴人に対し、連帯して本件和解金として30万円の支払義務があることを認める。
3.控訴人は、本件記事の相手方に対し、配慮を欠いた言動があったことを認め、心から謝罪の意を表明する
4.控訴人は、その余の請求を放棄する。
.控訴人及び被控訴人らは、前記一項を除いて、本和解内容をみだりに口外しない。
週刊新潮編集部は「記事の誤りを認めたわけではなく、言葉の使い方の問題だ」とコメントしている[4]。ヨコタ村上側は、本件は当該女性が何らかの個人的な動機・事情によって誹謗・中傷を行い、それを『週刊新潮』がまともな検証もせず記事にしたことによって起こった名誉棄損・人権(プライバシー)侵害であると抗議している(「日々雑感」)。また、ヨコタ村上を支援する市民団体や人権保護団体は、新潮社による報道被害であると激しく批判している(『市民・メディア』133号。ヨコタ村上非公式ホームページ「日々雑感」に転載)。

著書[編集]

  • 『性のプロトコル―欲望はどこから来るのか』新曜社1997年
  • Don Juan East/West: On the Problematics of Comparative Literature.Albany, NY: SUNY P, 1998.
  • 『マンガは欲望する』筑摩書房2006年
  • 『色男の研究』角川選書、2007年
  • 『ロシア語を学んで、ロシアを知ろう 初級』大阪大学出版会、2008  
  • 『金髪神話の研究 男はなぜ、ブロンド女に憧れるのか』平凡社新書、2011 
  • 二葉亭四迷 くたばってしまえ』ミネルヴァ書房・日本評伝選、2014 
  • 『世界のしゃがみ方: 和式/洋式トイレの謎を探る』平凡社新書、2015

翻訳[編集]

  • ギャリー・マーヴィン『闘牛 スペイン文化の華』村上孝之訳 平凡社, 1990
  • カマール アブドゥッラ『魔術師の谷』未知谷、2013 

脚注[編集]


^ 准教授を停職6カ月=「性的暴行」女性が訴え-大阪大 時事ドットコム(2010/03/24-19:11)
^ 阪大准教授に停職6カ月処分 深夜の研究室で女子院生と2人きり 産経ニュース 2010.3.24 20:59
^ ヨコタ村上孝之 日々雑感
^ a b 「強姦なかった」と新潮社認める 「大学院生レイプ告発」記事訴訟、阪大准教授と和解成立産経 2012年8月8日11:28
外部リンク[編集]
WELCOME TO TAKMAN'S WORLD