
射精責任 Kindle Edition
by ガブリエル・ブレア (Author), & 2 more Format: Kindle Edition
4.5 4.5 out of 5 stars (179)
全米騒然
ニューヨークタイムズ・ベストセラー
世界9カ国で翻訳
刊行前からSNSで話題沸騰!
望まない妊娠は、セックスをするから起きるのではない。
女性の50倍の生殖能力を持ち、
コンドームを着用したセックスは気持ち良くないという偏見に囚われ、
あらゆる避妊の責任を女性に押し付ける男性が、
無責任な射精をしたときのみ起きる。
望まない妊娠による中絶と避妊を根本から問い直す28個の提言。
「セックスをする人、セックスをしたい人、あるいは将来セックスをするかもしれない人を育てている人にとって、必読の書」(ワシントン・ポスト紙)
About the Author
解説者
齋藤圭介(さいとう・けいすけ)
社会学者。神奈川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、岡山大学大学院学術研究院社会文化科学学域(文) 准教授。専門はジェンダー研究。
訳者
村井理子(むらい・りこ)
翻訳家・エッセイスト。静岡県生まれ。滋賀県在住。
訳書に『ヘンテコピープルUSA』(中央公論新社)、『ゼロからトースターを作ってみた結果』『人間をお休みしてヤギになってみた結果』(ともに新潮文庫)、『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(きこ書房)、『黄金州の殺人鬼』(亜紀書房)、『エデュケーション』(早川書房)、『メイドの手帖』(双葉社)など。
著書に『ブッシュ妄言録』(二見文庫)、『家族』、『犬(きみ)がいるから』『犬ニモマケズ』『ハリー、大きな幸せ』(以上、亜紀書房)、『全員悪人』、『兄の終い』『いらねえけどありがとう』(以上CCCメディアハウス)、『村井さんちの生活』(新潮社)、『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)、『本を読んだら散歩に行こう』(集英社)など多数。
原著者
ガブリエル・ブレア
起業家・ブロガー。2006年に解説されたWebサイト・DesignMom.comの創設者。当サイトは、タイム誌の「ウェブサイト・オブ・ザ・イヤー」に選出され、ウォールストリートジャーナル誌、ペアレンツ誌、ベターホームズ&ガーデンズ誌からトップ子育てブログとして賞賛され、アイリス賞の「ブログ・オブ・ザ・イヤー」を受賞。オンラインコンテンツ・クリエイターやクリエイティブな起業家のための超大型年次会議「Alt Summit」の創設者でもあり、現在14年目を迎える。最初の著作『Design Mom: How to Live with Kids』(2015年)と本作『射精責任(Ejaculate Responsibly: A Whole New Way To Think About Abortion』(2022年)はいずれもニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーになった。夫のベン・ブレアとのあいだには、ラルフ、モード、オリーブ、オスカー、ベティ、フローラ・ジューンの6人の子がいる。
Product Details
ASIN : B0CBBJMTS7
Publisher : 太田出版 (July 21, 2023)
Publication date : July 21, 2023

Top reviews from Japan
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野辺
5.0 out of 5 stars 全人類読んだほうがいいReviewed in Japan on March 19, 2025
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頷きすぎて首取れた
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はりこ
5.0 out of 5 stars パラダイムシフトをもたらす一冊Reviewed in Japan on September 22, 2023
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子どもをもったことで、性教育についてあらためて考えるようになり、自分でもいろいろ本を読んできたつもりでした。
が!
この本を読んで、無意識に「妊娠は女性の責任」としてしまっていた自分自身に気づき、ガーンと殴られるような衝撃を受けました(良い意味です)。
これから、性や妊娠、望まない妊娠や生殖、人生の選択について考えるときに、欠かせない一冊になりつつあります。
読みやすい短い章が連なるように書かれており、詳細なデータや専門書としての知見がほしい人というよりも、議論の土台になるやさしい一冊、という印象をもちました。
まずは読んでから、話はそれからだ!
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たい
5.0 out of 5 stars 色んな人達に読んで欲しい本Reviewed in Japan on August 26, 2024
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この本はタイトルからして男性に読んで欲しそうな本ではあるが(実際そうだが)女性や中学生、高校生にも読んで欲しい
ニュースで産んだばかりの子を捨てるニュースがあるが、男性に責任がいくことはない。
(子どもに会えなくなる可能性があることを除いて)離婚するときに「養育費払わない」と主張する男がいるが、そのような人物は子どもが成人するまでの親としての責任を放棄しているだけでなく射精責任からも逃れている。
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Amazon カスタマー
4.0 out of 5 stars 女性が性行為を楽しむ為に射精は必要無いReviewed in Japan on June 11, 2024
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この当たり前の事実と、世の中や男性にとっての『性行為のゴール=射精』という認識のズレが、望まない妊娠の責任は誰にあるのかという論争をややこしくさせているのだと気付かされました。
性行為の同意はするが、それとは別に個人的に射精をしたいのなら、自分の体液の始末は自分でして下さい、という単純な話なのでした。
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Amazon カスタマー
5.0 out of 5 stars 身体について知るのに良いですReviewed in Japan on September 22, 2023
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男女問わずおすすめ。
読んだら身体について知る事が出来るし、必要な知識も沢山得られます。
しかも明るい文章なので読みやすい。
身構えずに手に取って読んで欲しい。知識を得る努力も必要。無知が人を危険に晒す。
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コロリンAmazon カスタマー
5.0 out of 5 stars 思春期以降の全ての人に読んで欲しい本Reviewed in Japan on December 12, 2023
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私もずーっと中絶に関するニュースを読むたびに何か腑に落ちない思いを抱いてきた。それは命は女性だけでは発生しないのに、望まない妊娠について語られるのは女の責任だけ、という事。これについてもっと深掘りして書かれているのがこの本。 命の発生の半分、否半分以上の責任が男にあると指摘する。この本を読む事で、如何に今の世界が男社会かと言うことに目を開かされた。 10代の思春期の若者達には性教育の一環として最高の一冊だし、思春期の子供を持つ親にとっては、子供と性、生の話をするためにも、良い手引きとなりうる。そして働き盛りを過ぎた昔の方々にとっても、男女の性差についての今までの自分の認識を省みるための良い一冊。射精をする男性への批判ではなく、男女の体の仕組みに則って構成されている点では、命の発生に関わるまたは関わってきた年代の男女共に知っていて然るべき内容と思う。
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湯葉
5.0 out of 5 stars 知らなかったことと当たり前のことが書いてあるReviewed in Japan on September 22, 2023
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納得するかしないかというレベルではなく、「一日は24時間です」くらいの当たり前の話であり、逆にどうして今までそれに気づかなかったんだろう?という新鮮な驚きで読後感が清々しい。また、科学的な知識が増えるので男女どちらにも大変有意義。平易な文章、短いプロット、秀逸な例え話で読者層を選ばない。性教育の教科書として推したい。日本語に訳されて感謝。必読の書。
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武蔵野
5.0 out of 5 stars 全男子、読もう。責任を持つことで誰かが傷つくのを防ぐことが出来る。Reviewed in Japan on August 16, 2023
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思っていたよりずっとコンパクトで読みやすい。今まで、焦点を十分に当てられてこなかった男性の妊娠の責任ということについて丁寧に書かれたガイドブック。とても読みやすい。これは、中学校以上の全男子が読むべきだと思う。読むだけで意識が変わる。こんなことに気をつけなければならないのかと知れる。この前提すら知らないで生きられる男性社会の問題性ということも考えさせられた。
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F335
5.0 out of 5 stars 当たり前で重要なことだが・・・Reviewed in Japan on July 30, 2023
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本書は米国の現状を強く反映したものとなっています。
米国では法のみならず強い宗教的価値観の下で人工妊娠中絶が禁じられている現状があります。それどころか避妊や性教育についても忌避されがちであり、男尊女卑的な価値観も根強いものがあります。
だからこそ、その問題は私たちが住む日本以上に深刻であり、本書での訴えも切実かつ過激なものにならざるを得なかったと思います。
性的欲望も性的快楽を感じることも本能であり、男女無関係でしょう。
生殖行為が男性にとっては性的快楽と共に射精する形でわかりやすく瞬間的に終わるのに対して、女性にとっては性的快楽が生じるとは限らないという大きな違いがあります。しかも、排卵を意識することも制御することもできません。実際に日々多くの不妊治療が行われている一方で多くの人工妊娠中絶も行われています。
新たなる生命の誕生である妊娠は制御困難だからこそ、「授かりもの」として神聖視され、それが避妊や人工妊娠中絶に対する罪悪感も生んだのでしょう。
その上、妊娠が成立したら、女性は約10か月後の出産までの間に多くの苦痛や危険を伴いますし、出産後も育児に年単位で多くの労力が割かれます。
ただし、こういった男女の構造(解剖)や機能(生理)の違いがあったからこそ、男性にとって生殖が瞬間的爆発的かつ自由意志が利くものだからこそ、狩猟や戦争といった危険な作業や重労働に携われてきたのは事実とも言えます。
性に関する情報は多くのメディアやインターネットであふれ返っていますが、正しさよりも煽情性ばかりが強調されていると言えます。女性の視点からすると、生殖すなわち射精が女性にとってどういうものであるかを男性が正確に意識し、責任感を抱いて欲しいと考えるのも無理はありません。
要するに性教育の重要性を痛感します。
多かれ少なかれこれらは中高生までの間に保健体育で学んでいるのかもしれません。ただし、1回2回片手間で学ぶだけでは理解も常に意識することも到底できるものではないでしょう。
こういった事実を常に意識して行動できるのは主に一部の医療従事者くらいだという現状があります。
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46inves10
3.0 out of 5 stars タイトルと装丁の赤は印象的Reviewed in Japan on February 28, 2024
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デカ文字のページも印象的。
いろんなスタンスの人がいるし、いていいと思うから予約注文で購入、拝読しました。
当たり前のことしか書いてないし、やや男性蔑視なところあるかなと感じました。
それぐらいが今の日本にはちょうどいいのかな。
でも元々日本の作家さんではないから、海外も日本程度のレベルということかしら。
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ココ
5.0 out of 5 stars すべての小中高の図書館に置いて欲しいReviewed in Japan on September 22, 2023
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子どもでもわかるくらい わかりやすい
教育現場での 性教育指導に!
学べずに大人になってしまった人のために!
性別年齢問わずに
とてもおすすめです!!!
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星奈
5.0 out of 5 stars 世界と交流する若い層に特に読んでほしいReviewed in Japan on September 22, 2023
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若い層の人、そして若い層に関わる全ての人に読んでほしい。
海外留学している若い子3名に買ってプレゼントした。
これから未来を作っていく層は必読だと思う・
そしてこれだけ当たり前のことが書いてあるのにそれに向き合っていなかった層もぜひ読むべき。
私も読んで、とても再発見と再認識が多かったです。
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Cameron
5.0 out of 5 stars 踏み絵のような本ですReviewed in Japan on September 25, 2023
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賛否両論巻き起こす激しい本だけれど、書いてある内容は至極ごもっとも。女性として、決して短くはない時間を生きてきたはずなのに、どうしてこんな理不尽を当たり前のこととして、なんの疑問も持たずに受け入れてきたんだろうと、思わず自分にドロップキックをかましたくなりました。きっと、この本に救われる女性はたくさんいるはず。
何よりも、きっとこの本を見せた時、どんな反応をするかで、彼が一緒にいるべき人なのかどうかを見極めることができるのだろうと思います。タイトルだけで、これだけ大騒ぎする人がいるんですもの。踏み絵のような恐ろしい、そして頼もしい本です。
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non
5.0 out of 5 stars うちの市立図書館にも蔵書入り!Tシャツもおすすめ!Reviewed in Japan on September 23, 2023
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♂です。タイトルを見た時にはどんな厳しい言葉で糾弾されるのかとビクビクしてましたが、読んでみたらみなさんが書かれているように当たり前のことが書かれていて、ある意味では拍子抜けしました。でも女性が望まない妊娠によってどれだけ辛い思いをするか、女性側の避妊がどれだけ大変かについては、これまできちんと考えたことはなかったので、とても勉強になりました。斉藤さんの解説もGJです。うちの市の図書館にも入ったので、読む人が増えてほしいです。
今太田出版公式サイトで購入した射精責任Tシャツを着て働いてますが、デザインもカッコ良くておすすめです!みなさんも、ぜひ!
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kook
5.0 out of 5 stars 誰にでも分かることが書いてあります。Reviewed in Japan on September 22, 2023
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何かの分断を意図する本ではなく、性、男女の身体の仕組みについての本です。
望まない妊娠、中絶、避妊方法を文字も赤文字や大きくかつ、簡潔に分かりやすく書いてあります。
老若男女に読んで欲しいです。
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桑原
5.0 out of 5 stars 今できる事のひとつとして最適Reviewed in Japan on August 16, 2023
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恐らく、今最も読むべき人間にこの本は届かず、読書中もやるせ無い思いを抱きます。
けれど意識して問題として捉え(それが漠然とした違和感だとしても)興味を持ってこの本を手に取った人にとって、問題点が明確に文字として表現してあり、それに対する意見も歴史的背景も書いてあるので思考の整理に役に立ち、とても有意義な内容だと思います。
今当に問題を抱えている人々の為にも(本当は全人類共通の問題ですが)何より今抱えている問題を次世代に残さない為にも、議論を始める一歩として私はとても良い本だと思いました。
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ほ
5.0 out of 5 stars 面白いReviewed in Japan on September 28, 2023
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ハッとさせられました!家族友人にもすすめてみます。
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き
5.0 out of 5 stars 全人類読むべきです!!Reviewed in Japan on September 23, 2023
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いままで押し付けられてきた「女性だからこその理不尽さ」が丁寧に文章になっています!!!必読です!!!!!
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せと
5.0 out of 5 stars この本の内容に反論できる人がもしいるとしたらどうかしてるReviewed in Japan on September 22, 2023
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読んでいて何も反論できなかった。当たり前すぎて、でもその当たり前を世間や世の中は目に見えない圧力で異論を許さない風土を作り上げてきた。この本が一刻も早く性教育に取り入れられることを、多くの人に読まれることを切に祈ります。
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しおぱん
5.0 out of 5 stars 当たり前のことを大きな声ではっきり。Reviewed in Japan on September 11, 2023
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全く当たり前のことをはっきり言ってもらえた。すっきりした反面、無性に腹立たしい気持ちになった。老若男女問わず、多くの人に読んでほしい。
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けい
5.0 out of 5 stars 必読!Reviewed in Japan on August 18, 2023
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特に目新しいことが書いてあるわけではないのに、当たり前の事が書いてあるのに、その事を忘れてしまっていた自分に気づいて愕然とする本。
中学生くらいの若い年代の人達から年輩者まで、老若男女問わずにお勧めしたい。
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minx
5.0 out of 5 stars 男女で受け取り方は違うかもReviewed in Japan on July 23, 2023
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女性目線なので男性からの意見が気になるところではありました。身体の構造や能力といった事実がまとめられていて、その内容は衝撃的でした。(知ることの大切さを感じました)少子化が叫ばれている今だからこそ原点にかえり考えてみる良い内容だと思います。
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購入者
3.0 out of 5 stars 全部男の責任なのか?Reviewed in Japan on December 25, 2023
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望まぬ妊娠は全て男にあるというのが筆者の主張です。
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Kindleのお客様
4.0 out of 5 stars 届くべき人には届きにくいReviewed in Japan on August 21, 2024
中絶は悲劇だ。その前提となる望まない妊娠を減らすためにはどうすればいいか、それがこの本の出発点だ。
著者はレイプされた少女の中絶を妨害するイカれた奴らが跋扈する(しかも少数ではない)国の人間だ。それ故、挑発的な表現が散見され、低い評価をつけているレビューはそこを取り上げて反発しているものが大半だ。主張の核はそこではないというのに。
著者は現代の先進国にすら色濃く残る中絶の責任の認知の歪みに科学、統計的な(←まぁ素人臭い勘違いもある)事実から反証をを投じている。
「望まない妊娠の責任はすべて射精をコントロールする男性にある」
非常に尖った主張で私も反射的に複数の反論が頭に浮かんだ。
私の「常識」反するからだ。
だが、社会的な習慣や倫理道徳的な側面をすべて取っ払って考えると(膣内)射精がなければ妊娠もない、というのは科学的に非常にシンプルな主張なのだ。
むしろ当たり前過ぎて馬鹿馬鹿しいほどに。そして射精をコントロールできるのは男性だけだ(ここも色々反論がありそうだが社会習慣や倫理を取り払ってシンプルに考えよう。Sex=射精ではないし、男女ともそれを楽しむのは悪ではない)
一方で女性は排卵をコントロールなどできない。さらにその時期を正確に特定することすらできない。周期や基礎体温でぼんやりと予測はできるが、体調や環境によって変動するのでその的中率は天気予報ほどもないだろう。ピルも風邪薬などの併用で効かないこともある。
女性の「大丈夫」が当てにならない以上コントロールできる側が責任を持ってコトに当たってほしいというのが著者の希望だ。
著者が求めているのは
「お互いが子供を求めていないなら膣内で射精はしないで」
「難しいならば必ずコンドームをして」
「どうしてもコンドームを嫌うなら精管結紮術を受けて」
シンプルだ、非常に。
そして効果は絶大だ。
完璧に実施すれば96%の悲劇は消えてなくなる。
著者は妊娠によって女性が身体的、社会的に被る莫大な負担を説明している。それは不可逆で生涯に及ぶ損傷だ。その凄まじさは本書でも分かるが大抵は「皆が我慢していることだから」と軽く扱われてきた。
また女性側が避妊のためにとる手段によってどれほど多くの「副作用」に苦しめられるかを説明する。
避妊薬やIUDや卵管結紮術がコンドームや精管結紮術に比べていかに体に負担をかけ、費用がかかり、医療費や社会活動を圧迫するのかを。
例えば精管結紮術は卵管のそれに比べて費用は約5分の1で15分の通院手術(もちろん身体的負担は少ない)ですみ、さらに後に気が変わって子供が欲しくなったら復元で来る可能性が高く、Sexの快感にも影響がない。しかし実施数は卵管結紮術の3分の1だという。
これらは社会ではあまり大っぴらに議論されてこなかった。喜ばしいものであるはずの子どもの誕生を躊躇わせ、素晴らしいものであるはずのSexを危険なギャンブルであると気づかせるから。
だが多くの女性は程度の差こそあれ薄々気づいていた。何しろ苦痛も破滅も明日は我が身なのだ。
モルモン教徒で6人の子供の母親である著者でさえも。
「男性は、おもちゃでなく、実際に危険な武器を持ち歩いているようなものです。彼らが精子をどのようにして扱うのかで、命が左右されるのです」
この手の話ををするとよく男性が口にするセリフがある。
「出来てない奴らがいるだけなのに俺等男全体が責められている気がして気分が悪い」
被害者が被害を訴えてそれを居心地悪く思うのは加害者やそれに加担した人間だ。
もしくは「似たような覚えがある」か。
社会全体が作る「常識」が悲劇を起こしているという事実を考えれば、議論を避け事実から目を背けようとすることがすでに加害行為であると気づくべきだ。
「地獄の最も暗き所は倫理の危機において中立を標榜するもののために空けられている」(ダンテ『神曲』)確たる主張もなく悪に加担するものの罪はより重い。見て見ぬふりは罪だ。神が弱さを免罪符にしてくれるかは知らないが、赦されても罪が存在した事実は消えない。
「被害があるのは女だけだし(女が出産育児をするのは当たり前だし)、社会全体の負担なんか俺には関係ない(だって俺のほうが可哀想だし)」これも漫画や男性向け雑誌、ネットで散見される。こうなるともう手の施しようがない。ただ彼らを発生させているのも「社会」だ。奴らをのさばらせ基本的人権と言論の自由で手厚く保護している。本人たちに保護されているという自覚がないまま。
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猫好き
1.0 out of 5 stars 女性が妊娠できるのは一年で一度?Reviewed in Japan on January 17, 2024
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女性が妊娠できるのは一年で一度と書いてあった。それなら、ほとんどの女性か妊娠しないはず…無茶苦茶だけど金払って新品買ったんで、読破はする。
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ユウ
1.0 out of 5 stars 果たして読むべき人間に届くのだろうか?いや、届かない。Reviewed in Japan on July 31, 2023
まず、この本は訳書であり著者は日本人ではないので前提が違うことに留意する必要がある。
正しい性知識を広めるためには多くの人に手を取ってもらう必要があるが、
この本に書かれている内容を読む必要がある男ほど、こういった趣旨の本など眼中になく読むはずもない。
そもそも編集者が、SNSで「ヘルジャパンをぶっ壊すために版権を取った」と言っているように、思想の強さや私怨が見られ、
パッと目に入るタイトルや目次から、男性へのヘイトの強さが滲み出ている感が否めない。
著者やこの編集者に賛同するような、既に性問題に関心のある人間やフェミニストは知識補強のためにも読むだろう。
しかし、そういう人間は元々無責任な射精とはほとんど縁がないはず。
肝心なことは、
この本を読むべき無責任な男、あるいは、無関心な人間に届くように本を編集し出版することだろう。
思想や私怨が強く反映された、ある種攻撃的なタイトルや目次を出したところで、前述の男達からすれば、
「フェミニストがまた騒いでいる」「過激な連中」と言ったネガティブな印象になり、聞く耳を持って貰えないだろう。
各メディアでも扱いにくい。
どうすれば本当に読むべき人間に届くか?
という一番大事なこと。
そのために、冷静に客観的に編集し出版まで尽力したかというと、その意識は感じられなかった。
賛同者達から、「よくぞこの本を出してくれた!」と賞賛の声をかけられたら著者やこの編集者は満たされるだろう。しかし、それでは全く意味がない。
出版するにあたって自己満足の意識が全く無かったと言えるのか甚だ疑問の一冊である。
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榊原明憲
4.0 out of 5 stars 自分本位の行動をするな!Reviewed in Japan on May 15, 2024
何気なく購入しましたが、男にとって心をえぐられるような内容でした。
望まない妊娠は全て男性に責任があり、男性はおもちゃでなく武器を持ち歩いているようなモノと著者は語りかけます。
著者のガブリエルさんからは男性に対する怒りを強く感じ、読むたびにグサグサと心に刺されるような気持ちになりました。
たった数分の快楽のために女性の命を危険に晒していることを自覚すること
男性は責任ある行動をすること。
避妊具の着用を徹底すること
本書を読んで己の快楽のために避妊具を外すような愚かな行為はせず、相手を傷つけるような行為はしないと固く決意しました。
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