2019/01/08

都市農業大国キューバ・リポート 吉田 太郎


200万都市が有機野菜で自給できるわけ―都市農業大国キューバ・リポート 単行本 – 2002/8/1
吉田 太郎 (著)




商品の説明

著者からのコメント

持続可能な社会への転換を都市農業、エネルギー、交通、福祉、教育など多方面から描く ソ連崩壊とアメリカの経済危機の中で一切の貿易先を失ったキューバが目指したのは、有機農業、自然エネルギー、自転車、東洋医学などのオルターナティブを用いて自給することでした。

わずか10年という短期間でなぜ持続可能社会への転換が進んだのか。転換の鍵を担ったキーマンへの取材を通じて、行財政改革、NPО育成、コミュニティの活性化、環境教育の導入など「社会システム」の面からキューバの転換を描きました。
それは閉塞状況に陥いり、多くの問題を抱えた日本にとっても参考になることが大きいと思っているからです。
内容(「BOOK」データベースより)

有機農業、自転車、風車、太陽電池、自然医療…エコロジストたちが長年、夢見てきたユートピアが、現実のものとして、国家規模でカリブ海に突如として出現した。ソ連圏の崩壊とアメリカの経済封鎖により、食糧、石油、医薬品が途絶する中で、彼らが選択したのは、環境と調和した社会への変身だった。日本の不況を上回る未曾有の経済崩壊の中で、エネルギー・環境・食糧・教育・医療問題を、彼らはどう切り抜けていったのか。貧しくとも陽気に、助け合いながら、国家存亡の危機へ挑戦していった人びとの歩みから見えてきたのは、「自給する都市」というもう一つの未来絵図だった。キューバから見えてくるこの未来図は、私たちにもきっと、大きなヒントと元気を与えてくれるにちがいない。商品の説明をすべて表示する



11件中1 - 8件目のレビューを表示
トップレビュー

BACH

5つ星のうち5.0極端な話、人生観が変わるほどの作品です2017年2月11日
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比較するほど農業を知らないが、化学肥料の土地では(先進国のほとんどがそうです)
生き物のエネルギーが弱まることだけはよく知っています。
よって警鐘を鳴らすこの本は貴重です。

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No,X

5つ星のうち4.0よい本である。2015年3月17日
形式: 単行本Amazonで購入

以前テレビでキューバの農業についてみたことがあって、関心があり買った。農業のあり方として参考になる本である。

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jack

5つ星のうち5.0図書館で借りてネットで買いました2013年9月8日
形式: 単行本Amazonで購入

図書館で借り気に入り購入しました。やすく変え満足しています。

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柳野 健

5つ星のうち5.0歴史が迫った社会実験2011年2月10日
形式: 単行本Amazonで購入

 キューバが陥った状況は、未来の日本を襲うかも知れない。

 ソ連の崩壊、アメリカによる総力経済制裁 によって、資源・医薬品・食糧等が入ってこなくなった。病死・餓死の恐れさえ出てきた。こちらが本当の「キューバ危機」だろう。これを、どのようにして乗り切ったのかは、本書のリポートで明らかにされる。
 カストロはベジタリアンになり、閣僚たちは都市農業の研究に熱中した。弱者・病人は最優先に守られ、市民たちの参加によって都市有機農業は発展し、ハバナ220万人都市他キューバは、危機から脱する。
 大切なのは、人間関係性の絆の蓄積(ソーシャル・キャピタル)だろう。以下のエピソードが心に強く残る。
「電気は全部止まり、夜は真っ暗でした。ですが、病院だけは煌々と明かりが灯っていました。乏しい資源をかき集めて市民の命を守ろうとしている。明かりはその象徴のように思えたのです。限られた資源と予算をどこに投資すれば国民は豊かになれるか。チェスの手を考えるように熟慮している。苦闘する政府を信頼する気になりました」(ミゲル・バヨナ氏)
 
 結果として、市民の多くが菜園で自給することで家計を助けると同時に、自然を相手に生産活動をする充実と、菜園を通して市民相互のコミュニティーが醸成されるたのしさという「真の豊かさ」を得た。天の配剤だろう。
 殺伐感が忍び寄る日本にとって重要なヒントかも知れない。
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本が好き

5つ星のうち4.0都市農業という可能性をキューバから学ぶ2007年2月11日
形式: 単行本

 カリブ海に浮かぶ島国キューバ、日本にとってなじみが薄い国ですが、アメリカの経済封鎖に対して生き残るために

有機農法での都市農業という新しい視点で取り組んで一人の餓死者も出さずに難局を切り抜けた現状を熱くレポートし

ています。

 また、自然と共に生きる循環型社会の一つの理想系が日本の江戸時代にあったこともレポートされています。

「森なき都市は病んでおり、樹木なき大地は干からびる」のホセ・マルティの思想は、日本古来の自然との共生の思想

と一致しています。

 食料自給率の低い日本にとって参考になる視点が沢山ある本です。
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hirotaka223

5つ星のうち4.0環境先進国キューバ2002年11月16日
形式: 単行本

 タイトルから農政の本、と思うかもしれませんが、これは持続可能な国づくりの環境政策本として読むべきです。
ドイツやデンマークなど環境先進国や環境首都などと言われる国は比較的、
資産の多い国や真面目な国という印象が
多いのですが、そんなイメージとはかけ離れたキューバの取り組みに
国づくりのモデルが見えるかもしれません。
 良い面中心に書かれているので、実際に旅行してみると期待はずれの
部分もあるとは言いますが、資源のない国・日本で輸入が止まった場合の
何が起きるか何が出来るかシュミレーションする上で参考になります。
 著者が東京都の職員という背景も興味深い。
 

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0084230

5つ星のうち5.0キューバの農業、思想をモデルにするような世界が近いと思わされます。2004年2月9日
形式: 単行本

国家ぐるみで最も循環型社会が進んだキューバのレポート。大学の教科書のように、項目だてて纏められているため、少し読むのが大変かもしれませんが、有機農業にご興味ある方、農業に取り組まれている方にはとても参考になる本です。「21世紀のモデル農業は有機農業大国キューバにある。」と言われていることに深く納得できます。
日本の食料自給率の低さを考えると、衝撃的な内容です。日本で生活していると、無尽蔵に食料があるように錯覚しますが、エネルギー換算で60%以上が海外からの輸入に依存しているのが現実であり、BSE、鳥インフルエンザの普及によって、輸入がストップすることで外食産業が苦しんでいるのを見ると不思議な気分になります。
東京都の住民だけで1400万人以上いますので、一概に日本に落とし込んで考えるのは危険な面がありますが、今後の日本が目指すべき自給自足のあり方を示す必読の書になるはずです。
現実は本書ほど甘くないでしょうが、カストロが生きているうちに、一度キューバに視察に行きたいと思わされます。

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casanegra

VINEメンバー
5つ星のうち5.0スローライフの可能性2004年8月1日
形式: 単行本

2003年1月に読んだのですが、未だに印象に残る本です。
本物の都市計画とは何ぞやと考えさせられます。
資源の乏しい国でここまでの事ができ、スローライフを
システムとして確立できるのかという驚きがあります。
国土が狭く、都市のヒートアイランド現象に直面する
日本でも参考になる事例ではないでしょうか。
石油をジャブジャブ使う農業とは違った手法があるという事ですね。

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登録情報

単行本: 405ページ
出版社: 築地書館 (2002/8/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4806712493
ISBN-13: 978-4806712497
発売日: 2002/8/1
梱包サイズ: 18.6 x 12.8 x 3 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.4 11件のカスタマーレビュー
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