世界革命実践の書
世界革命実践の書
quinta-feira, 5 de novembro de 2009
1.零位よりの理解を
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私は今これについて、全貌を述べる時機ではないように思います これは現在の社会機構や、観念・思想と甚だしく掛け離れ、覊絆を脱し、或いは逆調を呈し、政治・経済・法律・道徳・慣習等を根底から剔抉・改訂するもの であり、多くの学説・理論・実績を一応棚上げして、判断しなければ、不可解、又...
2.宗教に非ず
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山岸会の行為を、宗教だと早合点する人があります。会員中には宗教家や、神仏或いは何かを信仰している人が居ることと、本会の趣旨(山岸会趣旨参照)と、 それ等の目標と相一致する部分が多く、似ている点もあり、理想社会には精神的な面も大きな要素として、それに言及する関係から、文章や言葉のう...
3.自己弁明 −人物を切り離した批判を−
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信仰生活に入り、神仏等を信奉している人の言行は、概ね正純で社会の浄化に役立ち、自他の幸福感を培っています。 併し又一面観察が、善意的に傾きやすく、ために時折私迄も特別人間扱いされて身の置場に困り、挨拶の言葉に窮することがあります。 本当は次に来る社会では、人並位の自信は...
4.技術出し惜しみの批難に対して
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私の構想している社会機構なり、真理と考えている事でも、前述の事情から、今全部を発表しかねていますが、技術や経営面についても、矢張り小出しにしなければならぬ事情があります。 これについて随分批難がありますが、なぜそうするかについて、私の意図を述べましょう。 技術や経営上の...
5.同調の人々と共に
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この社会形態は、現在迄に唱え書かれている、理想社会と頗るよく似ている点と、ある点迄の半永久並行線と、全く正反対の部分があり、観方・行き方・言動に対し、一時は批難する人が現われるやも計られませんが、批難する前に、直接真相をよく検べてから、批判を加えられますなれば、私は如何なる批判...
6.山岸会と山岸式養鶏会との関連
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(1955.8.25.山岸式養鶏会は山岸会の一部門として山岸会養鶏部と改称) 山岸会と、山岸式養鶏会とは、混同され易いが、既に会の趣旨に明示されています如く、山岸会はその趣旨に掲げている、理想社会を目指すもので、いろいろの立場から、いろいろの方法手段を以て、実現を図っている...
第一章 概 要
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1.真実の世界
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ヤマギシズム社会を、最も正確に、簡明に、云い表わすものは「真実の世界」であります。 幸福社会・理想郷・天国・極楽浄土等呼ばれるものも、言葉の上では、これと同じ意味を寓した場合が多いでしょうが、実態においては、他の云われる社会との相違は、極端なものがあると思います。 併し...
2.かつてない新しい社会
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過去より現在に至る、人類社会のあり方には、幾多の変遷があり、多くの先人達が、真理の探究に力め、之を唱導し、その普及を図り、自己を滅して途を拓き、世人の苦悩を救い、正浄の人生を得せしめようとし、又それの伝導に、一身を捧げた人々も限り無く、時には新旧思想・観念の対立から、暴力闘争等...
3.法で縛らぬ社会
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宇宙自然には、人間の力で如何とも成し難い一線があります。それさえも何とかして取り除き度いと願う、自由欲求があります。それにもかかわらず、尚その上に人を束縛する法律を人間が設けて、狭い枠内で身動きも出来かねる不自由な環境を造って、殊更に面倒にしています、事毎に権利だ、義務だ、越権...
4.機構と人情社会に
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そうして、人を縛る法律万能主義は消えて無くなりますが、それかと云って、原始的無政府・無規範社会にしようと云うものではありません。 水には水の、流れ、溢れぬ、水路を、人には人の、自由に安全に通れる大道を設け、自動的に円滑に、他に迷惑を与えないで、各自の自由意志と、能力に応じた...
5.悪平等を押し付けぬ社会
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自由・平等は、人間社会を組織する原則として、間違いないとするものですが、似而非自由や、悪平等が往々にして行なわれ、真の平等が曲げられ、真の自由から逸脱して居るようです。 如何に自由と云っても暴逸ではなく、人間としての可能範囲の奔放で、堰堤をきったり、住家に火を放ち、人を傷つ...
6.差別待遇のない社会
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同じ太陽の下、この地上に生れた人の間には、本質的に差別があろう筈がありません。が現在も尚人種的、系統的、或いは宗教的偏見等から、甚だしい待遇上の差別、精神的侮辱が行なわれています。同種同民族が同じ地域に棲み乍ら、賎しめられている人が随分あります。 成る程そうした事になる原因...
7.貧困者のない社会
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貧乏とは、金銭物財のみを指すものではなく、心の乏しい事をも意味し、心の貧乏人を、一人も無くすることに努力しなければなりません。即ち学問や、知恵等の無形財は、他に伝え与えても減耗しませんから、多く持っている人は、少ない人に大いに与え、高い豊かな心の持主は、充たされない心の人に、心...
8.幸福一色 快適社会
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ここに云う幸福の意味は、不幸に対しての対句ではなく、人生は快適であり、幸福一色であるべきを、真の人生のあり方とする、私共の人生観から云っているもので、万一不幸と感ずる事があるなれば、それは何処かに間違いがあり、その間違いの原因を探究し、取り除くことにより、正しい真の姿に立ち還え...
9.陽的社会 暗黒の夜から昼の世界へ
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暗い夜の世界では不自由で、方向を誤り易く、その生活行動は不便不都合です。いろいろの間違いの起る今の世界は、闇夜のようなもので、闇夜には灯火をたよりに道を歩み、作業を行ないます。それでも道は遠く、足は疲れます。視界が狭くて能率が上がりません。松明や、堤灯や電灯位の姑息な措置では、...
10.物は飽く程豊満な世界
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物欲には際限なしと云われますが、併し限界ありとも云えます。 欲するものが、欲しい時に、欲しいだけ、自由に、労せずして得られる仕組みを理想とし、生存に最も必要な空気や、水に近い程度にし度いものです。 しかし、現在ではそうした環境の人は極く小数に限られ、大部分の人々は、 ...
第二章 構成
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一 幸福研鑽会 1.幸福研鑽会とは
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幸福一色の理想社会を実現さすために、幸福研鑽会を設けます。そして、幸福は何処にあるやを見付け出し、近隣・同業の反目をなくし、親愛・和合の社会気風を醸成し、何かしら、会の雰囲気そのものが楽しくて、寄り度くなるような機会ともします。
一 幸福研鑽会 2.出席者は
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この研鑽会には誰でも出席出来ます。 年齢・性別・性格・知能・思想・人種・国籍・学歴・研究部門・職業・党派・所属団体・宗門・官公民・役務階層・地位・貧富・好悪感・理論及び実現に対しての賛否の如何にかかわらず、助産婦も僧侶も、大臣も乞食も、皆同格で出席します。 ただ狂人・妨...
一 幸福研鑽会 3.研鑽事項は
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ここでは人類幸福に関する凡ての事柄について研鑽します。人間性・生命・遺伝・繁殖・健康・人格・本能・感情・思想・欲望・学問・教育・技芸・宗教・家庭・社会・経済・物・人種・国境・法律・制度・政治・慣習・風俗・美醜・善悪・互助・協力・取与・闘争・暴力等、及び其の他百般の事項について検...
一 幸福研鑽会 4.感情を害しないこと
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如何なる場合にも絶対腹をたてないことと、暴力を用いないことになっていますから、何を言われても悪感情を残さない事、それから、誰もが思った事を、思うがままに、修飾のない本心のままを、遠慮なく発言し、又は誰の発言や行為をも忌憚なく批判します。 政治批判も、人格非難(同席者の)も、...
一 幸福研鑽会 5.命令者は居ない
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特別人間や、神や、仏は仲間入りして居ませんから、或る人を盲信し、屈従迎合しない事で、偉い人のお説教を聞くのではなくて、お互いの持っているものを出し合って、自分達で共によく検討し、一致点を見出し、実行に移すのです。提案はしますが、個人の意志により命令する者は居ないのです。人間の知...
一 幸福研鑽会 6.たやすく寄り会える場所で
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人は皆それぞれに忙しく営んでいますから、しかも直に目に見えない、或いは直接腹の太らない事には寄り難いものです。利害が直接影響することは、小さい事でも、重大関心を以て目を光らせて臨みますが、間接的なことや、無形的なこととなると、何倍か大きな酬いのあることでも、案外他人事のように自...
一 幸福研鑽会 7.日と時間は
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日や時間を定めておくと、一々日取りの打ち合わせをしたり、通知を出す必要もなく、年中の日程が組み易く、会の日を忘れなくなり、又他の研鑽会にも出席したり、他地区からの参加にも都合がよく、後に度々変更しないよう、支障のない日を選定します。 幸福研鑽会は立ち話や、中腰では、店を拡げ...
二 専門研鑽会
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この研鑽会も、終局目標は幸福社会の実現であり、それへの直接・間接的実行方法として、最上のものを見出すために設けるものです。 専門研鑽会は、各種職業別に、又は所管目的別・所属部門別に主要目的を中心に、それに関連した専門的な事項を深く探究し、それの向上進歩を図り、自己を含む全人...
三 構成員 1.幸福会員(物心幸福会員の略称)
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[1956.1.5.以後は「革命協力部」メンバー(部員)と改称] ヤマギシズム社会構成の重大要素は、親愛の情によって、全人類間の紐帯となすことで、怒りや疑いが少しでも介在しては、不完全なものです。 誰とも喧嘩しない、仲よし一家の寄り集まりです。 けんかの原因はその一...
四 要約
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これを要約すると、ここで云う幸福会員とは、物心会員であって、健康で子孫も物も栄え、心も豊かな生活の出来る人を指すもので、これなら誰にも解り易い、そしてこれが世界中に行きわたった時が本当の幸福であり、真実な人間生活の姿で、こうした人の充満した社会を理想とします。 しかし今の世...
三 構成員 2.十人のメンバー
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[1956.1.5.以後オールメンバーと改称] 幸福会員は、自己も共に物心両面の豊満を得つつ、理想社会の実現に協力する(いわゆる金を儲け乍らの)人ですが、十人のメンバーとは一応、自己に対しては、物や、地位や、名誉等を考えずに、「命までも打ちこんで」、理想社会の実現に傾倒する...
知的革命私案(一)山岸 巳
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一 正しきに戻す
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01.世はまさに逆手なり
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売ろうとすすめると、手を引っ込める。 取ろうとするから、やらぬと来る。 平和のために戦争し、神に祈って爆弾を恵む。
02.アメリカに日本の心が掴めたら
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余剰小麦に剣を包まずに、サンタ爺さんに托したろうに。そいたらアーメンきらいな痩 狼でも、罪の子も、一ペンに芯から靡いて、アメリカ様の番犬になったかも知れぬ。 戦犯だとか、梟首にかけるかわりに、「日本は狭い、常夏のハワイを自由にお使いなさい」と来たら、自業自得か知らないけれど...
3.ああ、チャンスは彼方へ
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今や西方浄土から、なさけの手を拡げ迎えられんとす。祖先のふるさと大中国より、近隣諸国・釈迦の印度から。
4.わがために乞うにあらず
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昔の勝利者(日本を含め)慣例から見るは古い。それは逆手世界(既成)の常識観だ。 何も甘やかされて付け上がっているものではない。下されと乞うているのでもない。次の次代に住む世界人としての批判から、物の道理・人の情の不可思議さを云ったまで。
5.正か逆か
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私の言動が不可解で、事毎に逆手だそうです。こちらから見て今の世の中は、矛盾と欠陥・間違いの固まりだとしていますが、向う側からでは、仲々話しても説いても目に見せてさえも、解り兼ねるそうです。 そんな世の中になれば結構ですが、出来ないよ、と云い切ります。それでは今のままでよいの...
6.ヤマギシズム社会に
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私は、人生は真の幸福であることを真理とし、真に幸福なる人生を営み得る社会をヤマギシズム社会と云います。 いまの世界では国境を設けて、個々の国を組織し、思い思いの政治・経済・社会機構の下に国民が生活を営んでいますが、国民性・風俗・習慣・文化等甚だしい差異があり、中には相当進歩...
7.革命提案の弁
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体からいのちがさよならしたら止めるとして、悠々と綴っていたが、糊ゆえの百姓、百姓ゆえの鶏と、ペンだこが鍬だこと交替し、生れて初めての、あかぎれの手を見る詩人? になっているところへ、本会が産声を上げての、てんてこ舞いの今日です。こせがれ泣くし飯焦げるで、どっちつかずの昼夜なしに...
8.知的革命の呼称と性格
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革命と云う字句についての詮索は後にしましょう。 革命という言葉が、暴力とか血を連想さすものがあるなれば、今ここの私が知的革命私案と題して相図る、革命の意味とは、全く対照的なものであることを明示して置きます。 私はいつ、いかなる場合にも、戦闘・暴力等、圧迫・強要・侵犯を否...
9.何故幸福社会が実現しなかったか
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それではどんな方法を以てするか、又どういう風に是正しようか等については、後章で述べることとして、それの前提として、ここでは誰でもが希求している幸福社会が今日に至るも、何故実現して居ないで、多くの人々が苦悩の日夜を過ごしているやについて、云って見度いと思います。 偉大な先人達...
10.「具現方式」によって
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次に述べる方式は、私としましては、実現可能の確信を持っていますが、私はもとより全知全能の特別人間でもなく、学問・知能・体力・技能・経験の程度のいずれもが、低く浅い事は充分自覚しておりますし、且つ何等の地位・資格・特権を持っているものでもありませんから、次に述べる具現方式を、教え...
11.具現方式は何にでも
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その具現方式を実行に移すには、種々の方法・部門があり、政治面からでも、経済面からも、教育・宗教からでも、男から、或いは女から、学生・生徒や無職の老人からでも、不具病人も、そのキッカケを造ることが出来ます。 今迄相反目、敵視していた間柄でさえも、利害相反する同業者の関係にも、...
12.人間の知能
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猿に自転車の練習をさすと、乗れるようになり、インコは人語を真似ますが、物を考えだし、創作する能力が低いばかりに、人間のように文化生活が進みません。 人間と猿との知能が反対であったなれば、人間の生活力は猿より劣り、食は作らず、寒さに弱くて、棲息地帯は狭くなり、子は自活する迄に...
13.不幸の原因
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他の何物も真似られない優秀な知能を持っている人間が、人間自身の不幸を無くすることの出来なかった原因は、知能の用い方が間違っていたからです。 物を探究し、造り出すことには、随分知恵を絞りよく働いたものでしたが、又これも大切で、今後も大いに強調しなければならない事ですが、物を造...
14.人情社会組織に改造
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今までに言い尽され、教えられて陳腐なことですが、ややもすると、自分のみの近道を行なおうとする間違いが、混雑の根本的原因です。 これは、一見最も楽な、確かな方法のように思い違いをしやすいもので、殆どの紛争は、ここから発しています。 なる程、今の世の中ではこんな考え方の人が...
15.人種改良と体質改造を
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人間と云う生物は案外迂濶なもので、他の動植物に対しては、随分思い切った改良を加え、新しい優秀な品種を作出し、その特徴を高揚して来たにかかわらず、肝腎の人間自身の問題には頗る狭い考え方で、排他的や、純血至上思想や、人間冒涜感等、因習・道徳・宗教観に捉われ、罪悪の様に惧れ、たまたま...
16.百万人のエジソンを
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−−− 千万人のシャカ、キリスト、 カント、マルクスに優る人を 私はキリストや釈迦が遺した足跡を、直接見ていないから、後世の人達よりの、間接的資料から観たものに過ぎませんが、彼等は先天的に相当優れたものを、持って生れていたやに想像しても、間違いないと思ってい...
17.女性は300人近くの直子を遺す
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人間の女性は、一生のうちに一人で200人−300人以上の直子を遺すことも、近い将来に於て可能で、男性は、それが難計数的尨大な子孫を遺し得るもので、突飛に見られる私の理論も、そのうちに繁殖医術によって、立派に実験されて裏付けられるでしょう。 私は、その理論の根拠及び実際人間社...
18.体質改造
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犬が水に入ってオットセイになったのか、オットセイが陸へ上って四足で走るようになったのか、よく想像を巡らすことがあり、これ位のことはあり得ることだと思います。いかに突然変異でも、蛤が化して雀となったり、山の芋が鰻にはまさかなるまいが、併しこれとて何れもが生物で、物の起源を正確に知...
二 先ず日本から
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1.日本なる呼称
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私は日本とか、日本人とか、国と云う言葉を用いますが、日本とは、私共の考えている社会では、世界の一地域名であり、国と云うのは、個々に離れて独立したものでなく、便宜上の地方区割段階の一つであり、日本人とは、現在呼び習わしの民族の名称であって、永久に日本地域に居住しなければならぬもの...
2.乏しき日本
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今地球上にある人の数は、あなたとを含めて、概算28億だとか云われています。多いと云えば云えますし、又そればかりかとも一口に云えます。 実際人跡未踏の地があり、未開発の豊庫は地下に地上に眠っています。地表の三分の二には、酸水化合物を主として、幾多の元素が含まれ、その底にも豊富...
3.日本人の反省
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−−−国境をなくし理想社会へ 通ずる近道−−− 私はどう贔屓目に見ても、今の日本人はこのまま世界人の中へ出し度くないのです。 まず外観の貧弱な事に気付きます。体躯が如何にも貧弱で、皮膚の光沢に乏しく、肉付きも姿態も立派だとは云えないでしょう...
4.日本を豊かに
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現在の日本は物量に乏しく、精神的にも、不満を感じている人が随分ありますが、これを他に求めなく共、自らで物心の豊かさを得ることが出来ます。 精神的不満感の原因としては、自身及びその心の内にあるもの と、社会的なもの、及び物質から来たもの等があり、又それ等が表裏に結び付いた、...
知的革命の端緒 一卵革命を提唱す /山岸 巳
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一 前説
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1.日本の鶏と農
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鶏鳴によって日本の夜が明けたとの伝説は、まん更根も歯も無い造り言だと云ってしまうには、何だか惜しい感愁が残るのは、私ばかりではないでしょう。 作者の頭のよさか、在来種の鶏の頭がよいのか、在来種が何時から日本に居たのか、何れにしても洋種と云われるレグホーン等は、宵のうちから真...
2.働き過ぎる
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−−−馬鹿働きを−−− 百姓が真の百姓でない証拠に、牛馬よりもよく働き過ぎる。毎日朝から晩まで体ばかり使って、頭の方は米作り技術には使わずに、小金儲けに余念なく働かせるのが百姓の仕事でなく、頭も共に休み休み上手に使う事で、仕事するのが目的でなく、米を穫るのが目的で、米を穫...
3.日本農民の仕事
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差し当り日本の農民は、米(農産物)を豊満にして輸入を止め、価格を引き下げる事が仕事です。 日本経済の安定・国民生活の確保は、先ず生活物資を国内で生産するに如かずで、世界経済に繋がり、適地・適作と云っても、売る買うには相手方の要ることと、その間の諸経費の嵩む無駄があり、極力時...
4.卵を5円に引き下げましょう
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米の増収と価格の引き下げに、根本的に大きな役割を持つものは養鶏です。 私はいろいろの農法の一端を聞き齧り、自分でも数年間百姓の真似事をやって見て、いよいよ、ますますその必要を感じ、今なお次々と気付きつつあることは、植物と家畜の密接不離の相関々連で、特に、米−鶏−土−米の因果...
5.私は秘密を堅持している
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私は今迄に私の社会構想や農法等について、一端に触れるのみで、具体的なものは殆ど発表して居りません。 ヤマギシズム社会にある根源的要素の一つを、最も性格に決定的に打ち出す、頗る簡単な、数語で説明出来る言葉があります。 この言葉で総てを誰でもが判定することが出来るのですが、...
6.養鶏技術について
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私が云いかけて云わないのが、トテも気になるらしい。云いかけて云わぬのなれば、何も始めから云わない方がよいし、モー奥が無いのに人を引っ張って置くために、勿体づけて、まだ有るように見せかけているのだとか、養鶏の方が種切れになったから、精神面の話でゴマかしているとやら、何辺研鑽会に出...
7.云いかけて云わないことと後編発行を遅らせている理由は
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私は山岸式養鶏法の中の、農業養鶏編の前編のみを出して、後編を未だ出して居らないから、各地から問い合わせや申込が沢山参りますが、これは何時発行出来るか未定です。 私は出来る事なれば、出さずに済ませ度いと思っているのです。 後編を出せば少々は儲かりますが、それは親切に見えて...
8.一卵革命具現方式の要約
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私は一卵よく世界を転覆し得ると大言しています。併しこれは決して誇張ではないと思います。科学的に、数理的に及び人間の心理的に、動かせない本質的基盤をバックボーンとして組み立て、歴史的に進化的に過去・現在及び将来の変遷・移行を調べ、自然と人為の調和によって益々強靭に、荘厳に肉付け、...
二 本旨 心あらば愛児に楽園を
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1.源泉の涵養
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いま日本は精神的に物質的にまことに乏しいです。 この日本を最も豊かにするものは、人間の持つ知能であり、一人の知恵は世界一の日本にするかも知れませんし、決して奇蹟でも僥倖でもありません。その知恵は何処にあるのか、何処かにあっても引き出すことが出来ずじまいになるかもしれません。...
2.鶏を飼う身で協力
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私共は鶏を飼い、農業を営むことを、各自の仕事としてそれに専念し、その立場から幸福社会実現に協力し、心をこめて、その目的に叶う卵や米を生産し、安価に、豊富に供給し、養老・孤児其他今日の積極福祉等にも、大いに協力する一方、今述べました積極的重点協力の方にも、何等かの一役を果したいと...
3.学者に一卵を
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この案は今日迄、機に触れて会員に意中を洩らし、意見を伺って来ましたところ、今迄には例外なく、協賛を得て居りまして、これを語る事によって、一層この会の性格と意義に対しての理解を深め、握手を堅くするばかりでありますので、一つの確信を以て提案するものではありますが、もとより一会員の私...
4.疎遠の会員の質問に応えて会の実情を
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本会は僅か一年余りで全国に拡がり、この通り大きなものになりました事は、当然のコースで、本会では会員諸氏も御承知の通り、本部はあっても、本部の建物は何一つありません。 借事務所も、会員の心からの無料提供による住家の庇の一部を、 古箱を??して、当主自らの手で一坪余りを板囲い...
5.学問・頭脳を優待しましょう
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これは無形から有形物を創る仕事であり、不幸を幸福に転換する根本的の仕事に協力する、実践幸福運動のうちの一案です。 会の真意が解れば、今迄無かった空地に鶏舎が建ち、元々居なかった鶏が、元気に舎内に充ち、卵を産み出し、米麦を増収する仕事、今迄手元不都合であったものが、廻りがよく...
6.主として種鶏家に提案
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次に毎年種鶏検査が施工されまして、その際の陽性鶏や、失格鶏等のうちから、少羽数宛出し合って、それぞれ重点的に贈呈してはどうかと思います。 例えば、国会や、政府・府県当局者や学園・宗教家や、福祉施設の人達等、直接経済職業に携わらない人々に、軟かくて、他にない最上の若雌鶏等を、...
7.一卵革命の弁
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今や卵は至る処の店頭で堆く山をなしている。 買えない卵が積まれている。 財産を我が倉に掻き集める手段に、金を儲けるために造った卵、金を儲けるために売る卵は、細民には買えない。一般大衆の懐は余りにも薄く、高い卵が目前に積まれても、サラリーマンの食膳に賑わわないし、ハチ切れ...
8.万金積んでも買えない卵を
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しかもこの卵は金儲け目あてに造ったものでなく、わたしも、あなたも幸福になるために産まれた、心のこもった、金銭で買えない愛の卵であり、万金積んでも心は購えない。 混濁世界をヒックリ返す卵です。 私共は金で心は売りません。金がなくても得られる世に、金の要らない心の要る、美し...