2016/11/13

2016年 キリスト友会 日本年会

2016年 キリスト友会日本年会 
総会プログラムテーマ「賜物を分かち合う」
体は一つでも、多くの部分から成り、体のすべての部分の数は多くても、体は一つであるように、キリストの場合も同様である。つまり、一つの霊によって、わたしたちは、ユダヤ人であろうとギリシア人であろうと、奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、皆一つの体となるために洗礼を受け、皆一つの霊をのませてもらったのです。体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成っています。足が、「わたしは手ではないから、体の一部ではない」と言ったところで、体の一部でなくなるでしょうか。耳が、「わたしは目ではないから、体の一部ではない」と言ったところで、体の一部でなくなるでしょうか。もし体全体が目だったら、どこで聞きますか。もし全体が耳だったら、どこでにおいをかぎますか。そこで神は、御自分の望みのままに、体に一つ一つの部分を置かれたのです。すべてが一つの部分になってしまったら、どこに体というものがあるでしょう。だから、多くの部分があっても、一つの体なのです。目が手に向かって「お前は要らない」とは言えず、また、頭が足に向かって「お前たちは要らない」とも言えません。それどころか、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。わたしたちは、体の中でほかよりも恰好が悪いと思われる部分を覆って、もっと恰好よくしようとし、見苦しい部分をもっと見栄えよくしようとします。見栄えのよい部分には、そうする必要はありません。神は、見劣りのする部分をいっそう引き立たせて、体を組み立てられました。それで、体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。 (コリントの信徒への手紙 Ⅰ 121227

20161119日(土)第1日


受付 (鮎沢紀子・鯉淵晃) 9:301000 
開会礼拝   10001020
年会代表書記の挨拶  山本幸子外国からの出席者の紹介   代表書記)山本幸子
裵炫德(ペ・ヒョンドク) 韓国ソウル集会書記年会招待客
韓潔(ハン・ギョル)      韓国ソウル集会
朴世鎮(パク・セジン)   オーストラリア・アデレード月会

話し合い「海外のフレンドとの交流」
                               
司 会    川田敏子(土浦)
10301200
発 題    ㋐韓国大田の修養会に出席し
㋑韓国のクエーカーについて
ポール・バーニエ(東京)裵炫德 (ソウル)
㋒ペルー世界大会からの学び
記 録    亀山和郎(東京)
バッケス幸子(大阪)山田由香里(水戸)
[ 昼食 ]
12001250
事務会 [2016年宗教法人キリスト友会日本年会定期総会]
13101500
.成立事務
(1) 各月会出席者の確認  (総務書記)武田眞知子
(2) 総会運営委員の紹介  (代表書記)山本幸子
黒田秀郎(土浦) 鯉淵博子(土浦) 武田眞知子(総務) 鮎沢紀子(事務局)
(3) 記録者の指名 (代表書記)山本幸子
亀山和郎(東京) 南部雅美(水戸) 後藤久美子(水戸) 伊藤めぐみ(記録書記)武田眞知子(総務書記)
(4) 通訳者(翻訳者)の指名     キム カヨン
ポール・バーニエ(東京) 伊藤めぐみ(東京) 金嘉英(東京)上村尚美(大阪) ジェリー・ヨコタ(大阪)
(5) 一般書簡起草委員の指名 (代表書記)山本幸子ジェリー・ヨコタ(大阪) 浅野房雄(下妻) 鯉淵晃(土浦)ポール・バーニエ(東京) 井上典子(水戸)
.201510月~2016年9月の事業報告・決算報告及び承認
(1) 総務書記の年次報告
(2) 外国友会からの書簡の報告
(3) 委員会報告(教務、出版、国際、社会平和、財務、フレンズセンター)決算報告監査報告
(4) 特別委員会報告(下妻会堂検討委員会・フレンズセンター将来計画委員会)
(5) 月会報告(大阪、下妻、土浦、東京、水戸)
(6) 関係団体報告(愛友園、日本フレンズ奉仕団、しょうとも学園、少友学園、普連土学園)
[お茶の時間]            新会員の紹介                     1500
3.提案および協議                                15201720
(1) 201610月~2017年9月の事業計画及び会計予算案の説明と承認
(2) 2017年~2019年の年会総会開催場所について
20171119日(土)~20日(日)
東京月会
20181117日(土)~18日(日)
水戸月会
20191116日(土)~17日(日)
東京月会
(3) 冨士霊園墓所使用規定について(財務)
(4) 「新渡戸稲造記念講演会」「年会修養会」のありかたについて(教務)
(5) その他
[夕 食]                                         18001850
話し合い「ビジョンのわかちあい」    19002030 司 会      鯉淵博子(土浦)
                                発 題  ㋐フレンズセンター将来計画委員会 布川謙(東京)堤幸彬 (東京)
㋑ヤングフレンズ      山下美聡(東京YF)記 録 南部雅美(水戸)

20161120日(日) 第2日

事務会                                            9:001015
4.提案および協議 (前日の続き)
(5) 一般書簡の原案と承認
(6) その他
日曜礼拝

10301130
写真撮影
担当 鯉淵晃(土浦)

[昼食]

12001300
閉会礼拝

13101320
新渡戸稲造記念講演
日 時
20161120日(日) 14001600
場 所
キリスト友会土浦月会会堂
演 題
「平和の証~ネルソン・マンデラに学ぶ」
講演者
ジェリー・ヨコタ(大阪月会会員
司 会
上村尚美(大阪)

代表書記挨拶

代表書記 山本幸子

今年の年会総会のテーマは「賜物を分かち合う」ということです。それぞれの月会、一人ひとりの会員に賜った特質を、どのように分かち合い、どのようなものとして周囲の人々に伝えていくかが今こそ問われているのではないでしょうか。引用した聖句は「一つの体、多くの部分」という個所です。その中に、「神は見劣りのする部分を一層引き立たせて体を組み立てられました。それで、体に分裂がおこらず各部分が互いに配慮し合っています。一つの部分が苦しめばすべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれればすべての部分が共に喜ぶのです。」というところがあります。私たち友会もそのような一つの体として生き、次の世代にも引き継がれていくことを心から願っています。
この夏、私は韓国大田の修養会に行ってまいりました。短い期間でしたが、熱心な韓国のフレンズのお陰で深い話し合いができ、多くのことを学びました。そこで改めて考えさせられたことがあります。それは、英国発祥のクエーカリズムはアジアの地にどのように土着したかということです。そこで読み返したのが渡辺義雄さんの 1974 年新渡戸講演です。「クエーカー主義と土着性」という題です。その中でビアトリス・スネルの言葉を再発見しました。文献があるのはあり難いことです。次に彼女の言葉を一部引用します。
「フレンズはある実在を感得している。これを大抵の者は、その気質又は境遇によって『人格』または『霊』又『存在』と理解する。これは、力、愛、英知の実在であり、それは人間を対象とする伝達性のある実在である。人間においてこれは愛と力とになりまた導きを与えるのである。」「あらゆる人間には、神として知られる実在から出て、またそれに連なっている所のあるもの(something)がある。これにより人は、その力、愛、英知に応え得るのである。」
ここに述べられていることを、私は最近韓国や日本のフレンズたちに接していて強く感じています。私には、これがクエーカリズムの基本ではないかと思われます。この意味において、クエーカリズムには異なる文化圏にいる誰にでも受け入れられる普遍的要素があると認識しています
ややもすると、宗教が対立を呼び紛争の原因になると敬遠されがちな世相ですが、クエーカリズムは「神と人、人と人」を結び付け得るものであると確信します。普段はそれぞれ別の所で活動している私たちが、このように一堂に会して共に祈り、共に話し合うことによって、それぞれの賜物を分かち合うことが出来るのは幸いなことです。そこから私たちは新たなエネルギーを得、多くの問題を解決し、さらには、説得力のある力と愛と英知として、混迷する社会の中で均衡を失いがちな人間共同体に何かを発信していくことが出来るのではないかと思うからです。

報告事項1.総務書記の年次報告

総務書記 武田眞知子年会役員会 第1回2016年2月14日(日)東京月会第2回      6月12日(日) 〃第3回  9月11日(日) 〃
年会総会準備委員会2016年8月21日(日)土浦月会
今年度は役員改選を経て新しい顔ぶれでのスタートとなった。昨年の総会において、フレンズセンターについては年会全体で考えるべき問題であるとの皆さんの合意を得て、「フレンズセンター将来計画委員会」を立ち上げた。布川委員長を中心として6名の会員がフレンズセンター委員会と共にこの問題に取り組んでいる。今年の総会の話し合いの中で「フレンズセンターのビジョン」を年会全体のものとして共に考えていきたい。また、もう一つの特別委員会である「下妻会堂建築推進委員会」は名称を「下妻会堂検討委員会」と変更、新たに井坂雄を委員長として、今後は委員会を不定期開催とし存続することが決定した。
夏には、昨年実現できなかった韓国訪問を少人数ではあったが実行することができた。そのつながりで今年も3名の友をお招きできた。短い時間ではあるが互いの賜物を理解し分かち合うことのできる時間になることを期待したい。

2.書簡書記報告

委員長 ポール・バーニエ
以前は各外国年会より直接、日本年会に書簡が届けられたが、本年よりFWCCがまとめて送信されるようになった。日本年会は、そのリストから日本が所属するAWPS内の書簡と日本年会と関係のある外国年会の書簡を国際委員会が翻訳して、年会事務所を通じて、各月会に送っている。

3.各委員会報告

ア.教務委員会                               委員長 鯉淵博子
(1)        年会修養会
実施しなかった。
(2)        ヤングフレンズの育成
21回ヤングフレンズの集い(東京月会と共催)
開催日 3月12()13() 会 場 東京月会会堂
             テーマ   「フレンドの平和活動」
   46(中高生26、大学・社会人11、会友・会員9)
22回ヤングフレンズの集い(東京月会と共催)開催日     8月6日()~7() 会 場    東京月会会堂
             テーマ    「共に生きる」
              参 加    38(中高生17、大学生・社会人6、会友2、会員13)
(3)        ミドルフレンズの支援第9回ミドルフレンズ会開催日     7月23日(土)~24日(日)会 場 土浦月会
             テーマ    「心の庭」
   11人(大阪2、水戸3、土浦6)
(4)        ワイダークエーカーフェローシップ
第3回ワイダークェーカーの会(東京月会共催)
開 催 日
9月22()
   
東京月会会堂
講演と歌
染谷西郷氏(ミュージシャン)
テ ー マ
「平和と平等をあきらめない」
   
28
() 教務委員会
1月31() 場所:東京月会
出席者:小林照穂、堤幸彬、ジェリー・ヨコタ・鯉淵博子
イ.出版委員会                             委員長 大久保齊子
(1) 「友」発行(年3回)
№300 201630      №301 2016年5月31        №302 2016年9月30
(2) 既刊出版物の扱いをどうするかについて、会員のご意見を参考に考えたい。
ウ.国際委員会                            委員長 バッケス幸子
1.年会総会の発題原稿を英訳した。
2.日本年会の書簡を英訳、年会事務局を通じて、FWCCおよびAWPSに送付した。
3.FWCCおよびAWPSの規約を翻訳した。
4.201610月2日が「世界クエーカーデー」に決まったので、この日の写真をメールでF
WCCと韓国にメールで送信した。
5.FWCCより世界各地の年会書簡がWebで検索出来るようになっている。その中で最近の書簡(レイク・エリ年会、南・中央アフリカ年会・オーストラリア年会)を翻訳した。
6.ペルー・ピサックにて世界フレンズ大会(2016119日~26日)が開催された。日本年会からの出席はなかったが、FWCCより届けられた書簡を翻訳して、日本年会および各月会に送付した。この資料から大会の要趣は理解出来たと思う。
7.AWPS総務書記・ロニス・チャップマンより日本年会・各月会の写真提供の依頼あり、写真と住所・電話等を添付して送信した。
8.翻訳資料が各月会で役立っているかどうか、アンケート調査をした結果、希望があったので翻訳を継続する。各月会で役立てて欲しい。
9.メールで届いたPendle Hill及び QUNOの資料は、日本年会に必要な箇所があれば、その都度委員会で検討、翻訳する。
10.AWPSの指名委員から上村尚美が委員に指名された。
役員会が1027日~30日、香港で開催されるが、上村尚美はSkypeで参加。
エ.社会平和委員会                           委員長 政池節子
1.年会社会平和委員会は下記のとおり3回開催した。
         1月24    4月24    7月24
社会平和委員会が年会として動くため各月会の委員にその地域での活動報告、意見の交換をした。各委員は年会として一致できることをさがした。
2.他団体との交流
4月11日(月)富阪キリスト教センターで平和を実現するキリスト者平和ネット運営委員会に参加した。
3.他集会への参加
3月6日(日)東京大空襲を語り継ぐ集会(於)テイアラこうとう
5月3日(火)憲法集会 (於)有明防災公園 に友会員が参加した。

4.声明書を参議院選挙前に各友会に配布した。

ヨコタ村上孝之 - Wikipedia

ヨコタ村上孝之 - Wikipedia

ヨコタ村上孝之

ヨコタ村上 孝之(ヨコタむらかみ たかゆき、1959年4月5日 - )は日本の比較文学者、ロシア語学者。大阪大学言語文化研究科言語文化国際関係論講座准教授。旧姓名は村上 孝之。自称Takman, Cool Dudeことカッチョマン孝之。

経歴[編集]

1978年六甲高等学校卒業。1982年東京大学教養学部教養学科ロシア分科卒業、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻修士課程入学1984年に修士課程修了。修士論文「ロマンティック・ラブの発見─二葉亭四迷の場合」で文学修士取得。博士課程に進学するが1988年博士課程単位取得退学、大阪大学言語文化部講師。
1990年9月から1992年9月まで日本学術研究会海外特別研究員として米国プリンストン大学比較文学科で研修。1994年、"Don Juan and Iro-otoko: On the Problematics of Comparative Literature"により プリンストン大学にてPh.D.(比較文学)を取得。同年から大阪大学言語文化部助教授、2007年同言語文化研究科准教授。
2007年、『色男の研究』によりサントリー学芸賞(風俗・社会部門)受賞。近代的な「恋愛」よりも、近世的な「色ごと」のほうが優れていると主張している。
ヨコタ村上という苗字は、日系アメリカ人女性ジェリー・ヨコタ(Gerry Yokota; 大阪大学言語文化研究科教授)と米国で結婚した際に創設した結合姓。日本に帰国してから家庭裁判所に申し立てを行い、正式の戸籍名をヨコタ村上と変更し、離婚後も使用している。
日本キリスト友会(クウェーカー教)の会員で、1999年から2009年には、モスクワの国際フレンド・センターの理事を務め、良心的兵役拒否者の支援をするなどの平和活動、孤児の支援などの福祉活動にも取り組んだ(モスクワ国際フレンド・センター「ニューズ」http://friendshousemoscow.org/?page_id=1259)。
2000年5月、当時大阪大学の院生だった女性が研究室でレイプされたとの申告を『週刊新潮』編集部に行い、『週刊新潮』は2008年11月17日号が"「研究室でレイプ」と告発された「阪大有名准教授」3度の結婚トラブル"と題して報道したため、ヨコタ村上は2009年4月19日、同誌に対し1200万円(うち訴訟費用200万円)の慰謝料と謝罪広告を求め、民事訴訟大阪地方裁判所に提起した。大阪大学の学内調査ではレイプの事実は確認されなかったが、「疑わしい状況をつくり出し、風紀を著しく害した」との理由により、2010年3月24日停職6ヶ月の懲戒処分を受けたことが公表された[1][2]。その後、ヨコタ村上は大阪大学に対しても民事訴訟を提起し、処分取り消しを求めていたが、2011年9月15日、大阪地裁はヨコタ村上に勝訴を言い渡した[3]。裁判の過程で、大阪大学言語文化研究科科長は尋問において、大学側は本件をレイプはおろかセクハラとも認定していないと明言している。にもかかわらず、その後、大学側が大阪高裁に控訴し、大阪大学の逆転勝訴となった。ヨコタ村上側は最高裁に上告したが、2013年1月31日付で却下され、これにより「停職6ヶ月」の処分が確定した。 新潮社(週刊新潮)との訴訟は、2012年1月、大阪地裁で「大学院生の意に反した性交渉があり、内容は真実」と認定されヨコタ村上が敗訴したが、大阪高裁に控訴。2012年7月27日には大阪高裁で、新潮社側がレイプの事実はないことを認め、下記の和解条項からも分かるように、ヨコタ村上側の事実上の勝訴となる和解が成立した[4]。和解条項の全文を挙げる。
1.被控訴人らは、控訴人に対し、本件記事の見出しに使われた「レイプ」が強姦の意味に理解されていることを認め、この点での事実はなかったことを認める。
2.被控訴人らは、控訴人に対し、連帯して本件和解金として30万円の支払義務があることを認める。
3.控訴人は、本件記事の相手方に対し、配慮を欠いた言動があったことを認め、心から謝罪の意を表明する
4.控訴人は、その余の請求を放棄する。
.控訴人及び被控訴人らは、前記一項を除いて、本和解内容をみだりに口外しない。
週刊新潮編集部は「記事の誤りを認めたわけではなく、言葉の使い方の問題だ」とコメントしている[4]。ヨコタ村上側は、本件は当該女性が何らかの個人的な動機・事情によって誹謗・中傷を行い、それを『週刊新潮』がまともな検証もせず記事にしたことによって起こった名誉棄損・人権(プライバシー)侵害であると抗議している(「日々雑感」)。また、ヨコタ村上を支援する市民団体や人権保護団体は、新潮社による報道被害であると激しく批判している(『市民・メディア』133号。ヨコタ村上非公式ホームページ「日々雑感」に転載)。

著書[編集]

  • 『性のプロトコル―欲望はどこから来るのか』新曜社1997年
  • Don Juan East/West: On the Problematics of Comparative Literature.Albany, NY: SUNY P, 1998.
  • 『マンガは欲望する』筑摩書房2006年
  • 『色男の研究』角川選書、2007年
  • 『ロシア語を学んで、ロシアを知ろう 初級』大阪大学出版会、2008  
  • 『金髪神話の研究 男はなぜ、ブロンド女に憧れるのか』平凡社新書、2011 
  • 二葉亭四迷 くたばってしまえ』ミネルヴァ書房・日本評伝選、2014 
  • 『世界のしゃがみ方: 和式/洋式トイレの謎を探る』平凡社新書、2015

翻訳[編集]

  • ギャリー・マーヴィン『闘牛 スペイン文化の華』村上孝之訳 平凡社, 1990
  • カマール アブドゥッラ『魔術師の谷』未知谷、2013 

脚注[編集]


^ 准教授を停職6カ月=「性的暴行」女性が訴え-大阪大 時事ドットコム(2010/03/24-19:11)
^ 阪大准教授に停職6カ月処分 深夜の研究室で女子院生と2人きり 産経ニュース 2010.3.24 20:59
^ ヨコタ村上孝之 日々雑感
^ a b 「強姦なかった」と新潮社認める 「大学院生レイプ告発」記事訴訟、阪大准教授と和解成立産経 2012年8月8日11:28
外部リンク[編集]
WELCOME TO TAKMAN'S WORLD

やしの実通信 『日本型「教養」の運命』筒井清忠著

やしの実通信

『日本型「教養」の運命』筒井清忠著、岩波書店2009年 [2016年08月27日(Sat)]
九鬼周造も和辻哲郎も新渡戸信者であった。
新渡戸は台湾植民運営、国際連盟の創設と言った実務家以外にも教育者として日本社会を形成した面を持っている。
私が新渡戸を植民研究者、アダム・スミス研究者として認識したのも、新渡戸の生徒であった矢内原を通してであった。

筒井清忠著『日本型「教養」の運命』(岩波書店)は、日本が日清、日露戦争に勝利し、アノミー状態にあった日本社会、特に青年、一高のエリート達に個人主義的教養主義を教えたのが新渡戸であったことが議論されている。しかも新渡戸はこの教養主義と修養主義を大衆にも説いた事により、日本社会の一種独特なエリートと大衆の関係ができた。(筒井はフランス社会のエリート集団との比較を書いている)

筒井先生のこの本は大変面白いのだがとても複雑で私の頭ではまとめられない。しかし新渡戸の大衆とエリートを同時に対象とした修養主義は次の文章が一番わかるような気がする。

「彼(新渡戸)には同一の内容を対象に応じて説きわける力があったわけである。明治末期の新渡戸稲造の裡には「修養」の名の下に教養主義(一高生)と修養主義(「山深き寒村の少女」)とが同居していたのであった。」(37頁)

「山深き寒村の少女」は新渡戸稲造の生い立ちを見れば理解できる。
1862年生まれの稲造は盛岡藩の幕臣として敗者の立場となり、幼くして父を失い叔父の家で育てられる。養父の支援が得られず奨学金のある北海道の農学校へ行く。二十歳前に母も亡くし、カーライルの『衣装哲学』に出会い人生が変わったようだ。猛烈に勉強し、東大に行くがその内容に失望し、叔父が残した財産で食べるものも削って米、独と留学している。
新渡戸を育てたのは生まれながらに背負った逆境のような気もする。「山深き寒村の少女、少年」は「稲造」自身でもあったのだ。

同書は次の五章からなる。
第一章 近代日本における教養主義の成立
第二章 学歴エリート文化としての教養主義の展開
第三章 近代日本における「教養」の帰結
第四章 企業経営文化としての「修養」と教養」
第五章 現代日本の教養

新渡戸を取り上げているのは第一章であるが、第四章に九鬼周造、和辻哲郎と共に新渡戸の生徒であった三村起一が取り上げられる。三村は新渡戸に薦められて住友に入社したのだ。そして住友の「経営家族主義」を作りあげたのだそうである。筒井は三村が人生の岐路の要所要所に新渡戸のアドバイスを仰いでおり、新渡戸の修養主義が三村のエートスにあった(161頁)としている。
日本企業の独特な経営哲学にも新渡戸が影響していたのか、と知って驚くばかりである。


しかし、新渡戸校長の一高の生徒の中には軍閥を、共産主義を、翼賛体制を主導した、近衛文麿、後藤隆之助等々もいるのだ。次は新渡戸のこの人材育成を批判した鶴見俊輔の「日本の折衷主義 ー 新渡戸稲造論 ー」をまとめたい。

やしの実通信 「満州国建国」は正当である

やしの実通信



『日本-その問題と発展の諸局面』(21) [2016年07月15日(Fri)]
『日本-その問題と発展の諸局面』の第三章は前回で終了するつもりだったが、下記の新刊が紹介されていたので、同じ事を1931年のこの本で明確に述べている事だけメモしておきたい。

「満州国建国」は正当である 単行本 – 2016/7/23
ジョージ・ブロンソン・レー (著), 竹田 恒泰 (監修), 吉重 丈夫 (翻訳)
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本の紹介に「日露戦争時、実はロシアと清国は「露清密約」を結んでおり、“連合軍"として日本と戦ったのであるが、このことは日本人には教えられていない。」とあるが、新渡戸の本には明記していあるのだ。

『日本-その問題と発展の諸局面』の三章、16節「内外の難問」に 「しかしながら、一つの驚くようなことが明るみに出た」と新渡戸は始める。
日露戦争8年前の1896年に中露の秘密条約が締結されていた。
この条約には中露が「それぞれの活用できる陸海全軍の力を用いて、日本がアジアのロシア領土、中国、朝鮮に対して行ういかなる攻撃にも援助し合うこと」が保障されていた。
「軍事作戦中は、中国の全港湾はロシア艦船に開放される。満州を貫く鉄道の施設権は、”ロシア中国銀行”に許可される。この条約の効力は鉄道契約が締結されてのち15年間にわたる。」

新渡戸は「こんな条約の存在が知られさえしていたら、今日喧しく論じられている満州問題など、決して起りもしなかったろう。」(174頁)満州事変はこの本(英文)が出された2週間後に勃発。

そして新渡戸は中国を「日本はその隣国に、秘密においても宣伝においても、とうていかなわないことを、改めて教えられた。」と批判する。
今の状況と全く同じではないか!

The case for Manchoukuo | by George Bronson Rea.

Catalog Record: The case for Manchoukuo | Hathi Trust Digital Library



The case for Manchoukuo, by George Bronson Rea.

Main Author:Rea, George Bronson, 1869-1936.
Language(s):English
Published:New York, Appleton-Century, 1935.
Subjects:Eastern question (Far East) 
Japan > Foreign relations > United States 
United States > Foreign relations > Japan 
China > Foreign relations > United States. 
United States > Foreign relations > China. 
Manchuria (China) 
Physical Description:xi, 425 p. illus. 21 cm. 
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